概要
以前に注文していたThinkCentre M75q-1 Tinyが手元に届いたので、予定通りFreeBSDをインストールした。到着後、FreeBSD 12.1を入れようとしたところ、drm-kmodの現行バージョンがRyzen 5のVega Graphicsに対応していなかったらしく、Xが起動できずにいた。FreeBSDのForumを覗いたところ、Ryzen 3系のCPUが載ったラップトップのインストール記録に行き着き、FreeBSD 13とdrm-devel-kmodの組み合わせでインストールできる情報を得た。記載の通りFreeBSD 13.0-CURRENTとdrm-devel-kmodの組み合わせでXが上がった。
目次
- M75q-1の構成
- drm-devel-kmodの導入
- まとめ
M75q-1の構成
手元に届いてから、次の変更を加えた。
- M.2 2242 NVMe SSD を取り外した。
- ADATAのSSDを取り付けた。
- 8GBx1枚→2枚構成にメモリを増設した。
- FreeBSD 13.0-CURRENTをZFS構成でインストールした。
その結果、最終的な構成は次のようになった。FreeBSDのインストール自体は詰まるところもなくスムーズに進み、再起動後正常にOSが起動した。
CPU | AMD Ryzen 5 PRO 3400GE w/ Radeon Vega Graphics (3293.88-MHz K8-class CPU) |
RAM | DDR4-2666 8GB SODIMM x 2枚 |
DISK | ADATA SU650 (120GB SSD) |
NETWORK | RealTek 8168/8111 B/C/CP/D/DP/E/F/G PCIe Gigabit Ethernet |
OS | FreeBSD 13.0-CURRENT |
drm-devel-kmodの導入
まずは、drm-devel-kmodをインストールした。コミットログを確認すると、5.0.g20200507からVega 3がサポートされている。ちなみにdrm-kmodをインストールしてもバージョンがまだ4.x系なので動作しない。
sudo pkg install drm-devel-kmod
インストール後、 /etc/rc.conf に以下を記載する。
kld_list="amdgpu"
/boot/loader.conf にも以下を記載しておく。
kern.vty=vt
設定後、OSを再起動すると、高解像度で上がってくる。その後、以前の記事を参照してXorgをインストールし、問題なく起動した。
まとめ
新しいVega Graphicsが載ったCPUでXorgを上げるには、5.0.g20200507以降のバージョンのdrm-devel-kmodを導入する必要がある。FreeBSD 12.1-RELEASEではdrm-kmodが4.x系で適当なバージョンが選択できなかった。FreeBSD 13.0-CURRENTでdrm-devel-kmodをインストールし、無事Xが起動した。